こんにちは。しげ @shigemk2 です。
ふと、とある居酒屋で半年くらいキッチンスタッフのバイトをしていて、なぜやめたのかを思い出話としてつらつら書こうと思います。
その経緯。
ひょんなことから就職先が決まらないまま大学を卒業してしまい、糊口を凌ぐため仕方なしにフリーターをやっていた時期がありました。その時期にやっていたのが、某大手居酒屋でのキッチンスタッフです。
大学を卒業して1週間もしないうちに適当にバイトの求人サイトを見て、電話して面接に行きました。面接結果はなぜか即決で「採用」でした。面接が即決な割にはやれ手続きとかなんとかで実際に働き始めたのは面接からなんと1ヶ月後だったのですが。
社員にどやされる日々。
そんなこんなで某居酒屋でキッチンスタッフとしてバイトを始めました。担当は玉子焼きとか餃子とかビビンバとかの焼き物です。
料理なんて全然得意じゃないのに、比較的料理スキルが必要とされる担当に配属されてしまいました。あとから聞いたところによると、難易度としては焼き鳥や揚げ物のほうが簡単だったそうです。しかも研修とかもなしに「やりながら覚えろ」系の教育だったので、作り方とかオーダーの捌き方とかよくわからないまま仕事をしていました。
やり方もよくわからないですし、焼いた餃子や玉子焼きも形がグチャグチャで突っ返されますし、手際も全く良くないしで、バイトを初めて数週間もすると社員にどやされる日々が始まりました。「ちゃんとしろよ」とか「早くやれ」とか「言われたことも出来ないのか」とか、結構キツイ言葉を受けていたような気がします。
生活費を稼がないといけないのにシフトも全然入れてもらえなくて、「もっとシフトを入れてほしい」と竹財輝之助似の店長に直談判したら、とても苦い顔をされました。
先も申し上げたとおり研修とかは一切なく、シフトは一日4時間くらい週2、3日で少なめなので、練習の時間も本番の時間もなく、悪循環な日々が続きました。
バイト仲間と全然なじまない。
大手居酒屋チェーン店なので、アルバイトの人は結構いました。基本的には地元の大学の学生さんです。大学1年か2年が多かったでしょうか。ウェイ系が多かったような気がします。
対する僕はコミュ障です。しかもアニオタです。大学時代は本を読んでアニメをみたりゲームをしたりするだけの引きこもり生活を続けてて、学生時代のバイトは富士山の山小屋一本でした。
そこでのことはとりあえずこのエントリーにまとめてあります。
そこでバイトしていた人たちは、びっくりするほど生活に困窮していて大学で生活していたり、生き別れの父親が孤独死していたり、マチェーテの監督をタランティーノと間違えたままドヤ顔で「これがタランティーノの傑作や!」と豪語してたり、普段テントで生活していたり、ビリギャルよりひどい偏差値でビリギャルより高い偏差値の大学に受かったりなど、普通の人生とはかけ離れててちょっと壊れてて崩れた人たちばかりでした。そういうところで生きてきた人間にとって、比較的綺麗な人生を送っているひとばかりが集まる居酒屋バイトは青天の霹靂でした。もっと言うと非リアな僕がリア充な学生とソリが合うわけがありません。
アウトサイダーを気取っているわけではありませんが、話をしてもイマイチ噛み合わないですし、話の輪に入ろうとも思えませんし、どうもこの人たちとは仲良く慣れそうもないな、という直感のようなものはありました。
バイト仲間ともなじめないですし、新メニューお披露目のために早朝4時に出勤させられますし、毎日なじられるしで、バイトの時間が来るたびに「体調不良になって休めないかな」と本気で思った日々が続きました。
そしてやめる。
その日は珍しく8時間のシフトを入れられた日でした。ちょうど学生は夏休みの時期で帰省などをしており人が少なかったからだと思います。
その日もやっぱりどやされなじられたわけですが、その日は課長がやってきた日でした。
暇を持て余したであろう課長や部長がふらっと店にやってきて社員やバイトをなじるのですが、どういうわけかクソ忙しいときに冷麺を注文されまして、忙しいですし社員のオーダーですし忙しいですしで1時間くらい放置していました。
無論怒られました。代わりに社員が作ってくれたのですが、何か手伝おうとしても「触るな!」と一喝されました。
その後かなり説教されました。そして、「次まともに出来なかったら覚悟しとけよ」と言われました。
あまりにしんどくなったので、週末に知り合いの人妻と映画を見に行きました。映画のあとにちょっと話をして、「このバイトはやっぱり合わないね」「やっぱりあなたの性にあった仕事をしたほうがいいよ」ってなって、退職の手紙を送ってそのままフェードアウトしました。
まとめ。
僕のことをよく知っているその人妻からは、「なんでそんな性格で居酒屋のバイトとかやろうと思ったの?バカじゃないの?」と言われました。
同じ言葉でも方言混じりになじられると、精神的な効果はさらに増すということもわかりました。
仕事がしんどいのもさることながら、そこで働いている人とソリが合わないのは、想像以上に苦痛です。どれだけ仕事がしんどくてもそこに仲間がいればどうにかなると思います。でも、あの居酒屋に仲間と呼べる人はいませんでした。
そういうところは無理せず早くやめてしまったほうがいいなという知見を得られました。バイトだからすぐにやめてもいいっていうのもあると思いますが。
趣味、人生観、仕事の進め方など、あらゆるところでソリが合わない人は人生の中で厳然と存在しえます。そういう人と相対した場合、取るべき選択肢は
- 従う
- 戦う
- 逃げる
です。大体僕は逃げてます。従うだけの器用さもないですし、戦うだけの強かさもありません。逃げ場所は、他の部署だったり、会社を辞めたりなど様々です。が、いい加減逃げない選択肢を考えたほうがいいのではないかと思う今日このごろです。