OOPのおかげで、すっきりとした設計で保守や再利用が出来るようになった。
OOPでは、データ自身とデータを処理するコードをひとまとめにして扱い、開発者はそれを利用して
プログラムを作成することになる。
手続き型のプログラミング言語では、個々のユーザを構造体などで管理することになり、
それとは別にユーザ構造体を処理するための関数(新規ユーザの作成やユーザ情報の取得など)を作成する。
これにたいしOOPでは、個々のユーザをオブジェクト、
つまりデータにコードを組み合わせたものとして管理する。
データとコードがあることには変わりはないが、両者がひとつになっているのである。
オブジェクトはコードとデータをひとまとめにしたものであり、
アプリケーションの各部分を部品化して再利用可能にする。
クラスとは、オブジェクトを作成するさいに用いられる雛形のことであり。そしてオブジェクトは、このクラスを実際に形にしたものである。
つまり、実際のユーザの情報を格納したデータ構造に、それを処理するコードがついたものである。
オブジェクトとクラスの関係は、値とデータ型の関係に似ている。整数型というデータ型は1つしか存在しないが、
整数値は沢山存在する。また、ユーザクラスはプログラム内で1回しか定義できないが、それをもとにした
ユーザオブジェクトは何個でも作成することができる。
オブジェクトに関連づけられたデータのことを、オブジェクトのプロパティと呼び、
オブジェクトに関連づけられた関数のことを、オブジェクトのメソッドという。
クラスを定義するときに、プロパティの名前やメソッドのコードを指定する。
カプセル化を利用すると、プログラムのデバッグや保守がしやすくなる。
カプセル化とは、そのクラスのオブジェクトを使用するためのメソッド(インターフェイス)をクラス自身で提供することである。
これにより、そのオブジェクトのデータ構造を外部から直接操作することがなくなる。
P153より
- 作者: Rasmus Lerdorf,Kevin Tatroe,Peter MacIntyre,高木正弘
- 出版社/メーカー: オライリー・ジャパン
- 発売日: 2007/10/23
- メディア: 大型本
- 購入: 16人 クリック: 329回
- この商品を含むブログ (50件) を見る