Application Load Balancer (ALB)のリスナールールにSSL証明書を付与するのは、クライアントとサーバ間の通信をセキュアにするため。
具体的には、以下の2つの主要な目的がある:
- データの暗号化:SSL(Secure Sockets Layer)証明書は、HTTPSというセキュアなプロトコルを使用して、クライアント(通常はウェブブラウザ)とサーバ(ここではALB)間の通信を暗号化する。これにより、通信内容が第三者によって傍受された場合でも、その内容を解読することはほぼ不可能になる。
- サーバの認証:SSL証明書は、サーバの身元を証明する。証明書は信頼された認証機関(CA)によって発行され、そのドメインが実際にその所有者によってコントロールされていることを証明する。これにより、ユーザーは安心してそのサーバと通信することができる。
ALBにSSL証明書を設定すると、ALBはSSL/TLSの終端を担当し、クライアントからの暗号化された接続を解読して、その後の通信をバックエンドのサーバー(通常はEC2インスタンス)に転送する。この方式は「SSL終端」または「SSLオフロード」と呼ばれ、バックエンドサーバーの処理負荷を軽減するとともに、セキュリティを強化する。