日本のIT業界はエンタープライズ、ソーシャルゲーム、スタートアップの
3つの世界に分裂していたという仮説についてトーク
日本のIT業界は2つの世界に袂を分かったように見える
かたやスーツを着ている
かたやソーシャル
Information Technology(大資本 高品質 高可用性 高コスト) vs Internet Technology(高成長率 新技術 スピード重視 低コスト)
スタートアップのうねりがすごい
みなさんはどこに属していますか?
エンタープライズ(すごい多い)
ソーシャル/ゲーム(なかなか多い)
スタートアップ(10人くらいで少ない)
その括りでいうと僕はどれになるのか
→間違いなくこの世界は変わり続ける
良いデベロッパー人生を送るために
これからの変化をどう感じていますか
楽しい(大半)
不安(ちょっと少なめ)
x変化に目を閉ざす
x過去の成功例が未来に通用する
○働きかたの予測+精神的幸福と豊かさ
○未来について後回ししない
この2点についてディスカッションをやる。
三谷慶一郎
ドエンタープライズ 工学部→力学計算からコンピュータに興味→NTTデータへ→プログラマ→プロマネ→経営学博士→人材育成 CIOに関心
伊藤直也
nifty ココログ→はてなCTO→GREE→ドweb人生 (サーバインフラを支える技術 大規模サービス技術入門 ruby perl スケールアウト
Javaをdisったら大炎上→「スクリプト言語じゃ金融システムを作れないよ」という反論だったが、別に金融システムを作ろうとしているわけじゃないし…
孫泰蔵
ドスタートアップ 1996 YAHOOの創業者と会ってYAHOO JAPANを作ることに Looking for Bill Gates
以後色々な会社の立ち上げに参画(投資だけ、というのもある)
会社もB2B B2Cさまざま 現MOVIDA JAPAN株式会社 代表取締役社長兼CEO
玉川憲
Amazon Web Servicesなどの著者
3つの世界
所属している世界を俯瞰することで自分の世界についてより理解する
各世界のプレゼン → パネルディスカッション
エンタープライズ
- IT活用の目的は省力化 自動化中心
- 対象はバックオフィス業務中心
- 信頼性 安全性を含む高品質を重視
- 成功要因は要求仕様収束と大規模PMの安定的推進
↓
- 重要インフラを中心に今後も領域としては存在
- バリューチェーン構築
- 2つのグローバル化(企業のグローバル化とグローバルな開発リソース)
民間IT投資の伸び(日本だけが伸び悩んでる)
生産性向上比較
アメリカ 80年代においては、IT投資によって生産性は向上していない(ソローズパラドクス)but00年代はニューエコノミーへの期待とともに大きな効果を創出している
→パラドクスとニューエコノミーを経て、投資すればするほど儲かる業界になった
(省力化 自動化以上のものを模索しはじめた)
日本 アメリカと正反対 80年代は高い生産性but00年代の生産性は低い
現場レベルはとても優秀
00年代以降は新しいサービスやビジネスモデルを構築して企業を変革するためにITを活用する方向に変化
「付加価値向上」を目的としたIT投資が積極的には行われていない
自動化 効率化の効用は既に枯渇してしまった
As-Is → To-Be これからは付加価値創出が重要になる
CIOミッションの変化
CIOに期待されるミッションは、「ITを活用して新たなビジネスを創造すること」も求められている
IT人材ケイパビリティ → マーケティングがより重要になる 「新しいパラダイムに飛び込まざるを得ない」
(これから)
目的は付加価値 ITでしかできないことを行う。
対象はフロント業務中心
迅速性を重視
ユーザとともに構想する「デザイン型人材」が必要
- 言語化されていないアイデア
- 集合知
- 評価と成熟化
「新しいパラダイムへシフトしていくために、Start UpやSocial/Gameの世界との協調が重要」
米国ができたパラダイムシフトをなぜ日本は出来ないのか
組織的 文化的な問題
「ダメならすぐ潰す」決断の早さが米国にあって日本にない強み
webサービスの世界 @naoya_ito
2つのB2C webサービス
既存のビジネスをITで提供
EC 銀行窓口 交通予約など
web系とはいってもバックエンドはエンタープライズっぽい
ITそのもので価値提供を行う
検索 SNS コミュニティ ゲーム
これまでの展開
Google
Web 2.0(出始めのころはGoogleもソーシャルやコミュニティは苦手だった Twitter Facebookなどが出始めた)
Google → web2.0 → facebook → postPC
(もう既になっている)
インターネットの利用台数は圧倒的にスマホ > PC
PCインターネットの終わり
儲かったのはgoogleだけ(広告ビジネスの資本のみを他メディアから奪っただけ)
「webの理想」は大衆化
- Facebook / Twitter によりwebは相対化
- Google すらも相対化(全部広告収入に頼りきり)
- 「英語圏のインターネット」も相対化
- 日本はいつか来た道(たぶんパソコンの出始めの頃はこれからの世界をガラリと変えるみたいな予測がされていたけど、普通の人がテレビを見ていたのがインターネットを見るのに変わっただけ)
- ガラケー=スマホでグローバル (外の人間には動きが分からない)
開発トレンド
- 継続的デリバリー(CI アジャイル)
- amazon web services
- github(PRによる開発)
- リーンスタートアップ
- ruby
- Dev and Ops
現状の課題
開発プレイヤーがどんどん増えている
モバイルプラットフォームの寡占 アプリストアの飽和
国内市場の相対的縮小、飽和
webの大衆化(言われた程世界を変えなかったweb業界)
(昔は英語のページが全世界で7割とか言われていたけど)4割がたアジアの人々
ネットはないけどスマホは使える人は途上国でも多い(ケニアなど)
家は木の家で水道も電気も通っていないのにスマホでオンライン決済をしているという謎光景but1/100で済む開発費
Consumerization
(既存の仕組みを回さずにやってきたweb業界と、付加価値を高めるのが苦手だったエンタープライズ業界が合流しはじめている)
成功例
Instagram(FBに買収、700万人のサービスを4人で回していた インフラを整えるだけでもものすごい労力だが、完璧な自動化と効率化で4人で回しても問題なかった)
organizing for action オバマの資金集めサイト(Python Ruby LESS SASS アジャイル AAWSなどの技術や考え方をふんだんに活用している)
政府や政治家のサイトなんてHTML感満載のold fashionな感じがするけども、
その常識を完全に打ち破る感じ さまざまな試行錯誤の末に完成した
あるべき姿
webサービス開発
建前のないベストプラクティスをどんどん採用せよ
これからもwebサービスがフロンティアであるべき
インターネット
モバイルインターネットの波に抗えない(ボロ家で最先端のインターネットを利用している)
…がwebの理想を捨ててしまっていいのか?
インターネット人口=スマホ人口になりつつある
デブサミ2013 ベンチャー企業を取り巻く環境
年間投融資総額(国内)はどんどんどんどん減っていて、アメリカの1/20になっている
IPO件数も日本は米国より圧倒的に少ない
また「日本ダメね…」のアレか
→悲観的になる必要はないよ
「失われた20年」ここ10年日経平均はずっと下がっているけど、会社全体で見たら、株価は57%上がっている
guys, no need to be pessimistic
誰でもスタートアップできる時代になった
パラダイムシフトが今起こっている
ラグナロク(2002) サーバ400台 x 3億の資金が必要but資金が足りずオープンベータがポンコツすぎて「ログインゲーム」 「初台の松屋に集合するスレ」
ここ10年で立ち上げのための資金がどんどん安くなっているし、
失敗したときのコストも下がってきている
ダメだったらGREEとかDeNAとかに行けば移籍金もガッポリ
うまくいけば世界中でダウンロードされている
「みんなスタートアップやろうよ」
EXIT戦略はM&Aが主流に(IPOも僅かになっている)
業界の巨神は動きも速いが、イノベーションを興すのは不得手
100万人のためのユーザーを集められれば、資金もすぐ集められる
ベンチャーのカジュアル化 大衆化 (起業がすんごいカジュアルになってきてれぅ)
スタートアップムーブメント
(雨後の筍だよねーとかこれ一時の流行だよねーとかいう批判はある)
シリコンバレー
創業 17000社/年
廃業 12000社/年
純増 5000社/年
激しい新陳代謝がシリコンバレーで起こっている
ベンチャー生態系 (起業支援、資金援助、再生ファンド、再起業支援など)が育ってきているシリコンバレー
日本ではもうまだ砂漠の仙人掌 補助金投資しても潤うのは一部の起業だけ
2030年までにシリコンバレーのようなものを東アジアに作り、世界一になる
いちいちシリコンバレーまで行くのめんどいから自前のを作ろうぜ!!
→MOVIDA Schoolの宣伝です
エンジニアは貴重な人材である。が、画期的なアイデアを持っている人材がチームを組んでることはなかなかない。
もうバンドを組んで、「音楽性の違い」みたいな理由で気軽に解散してもいいんです!!
良いアイデアがあれば学歴不問で投資するらしいです。
誰でもスタートアップできるすごい時代
一方中韓では…
特に中国はすごいダイナミックで、でかい工場跡地にベンチャー。
Q&A
ウルトラエコシステムでどんな影響が?
スマホ&タブレット
Facebook&Twitter
AWSクラウド
技術を使い倒す or 自前で作る
付加価値をつける必要がある
エンタープライズにとっても利益のあるコンシューマプログラムを作らないといけない
グローバル化 働きかたはどう変わるの?
一定のフェーズを突破するともう日本とか世界とか言わなくなる
先に英語で作って、次に日本語に「ローカライズ」する
アジアの英語はもう意味不明(発音ムチャクチャだししまいにゃ文法も間違っている)だけど、彼らがマジョリティになってきてれぅ
日本語が通用しない世界なのだ。
グローバル化=やっぱり英語
ソフトウェアを英語で書くと、レスポンスも返ってくる可能性が高いし、
ドキュメントも殆ど英語だし…
でもruby界隈だと日本語を使える外国人がいる
もし自分が優秀な人材ならエンタープライズでもスタートアップするんじゃね?
問題解決 < 問題発見 自分の能力とかはあんまり関係がないが、
役割分担っていうのはあって、技術を俯瞰できるエンジニアがいないといけない
必ずしも全員上流にいく必要はない
他の世界を素直に見て、取り込めるところはきちんと取りこまないといけない
日本は縦社会なのは事実だが、それに抵抗してどうにかしないといけない。
エンタープライズの人間はエンタープライズでなくなってきていることを
意識しないといけない
転職のモチベーションはほぼ同じ「全然フィードバックが貰えないから」
あんまり良いフィードバックが貰えないと「松屋で集合」になってしまう
boundaryを意識する必要はない。
これからもboundaryも世界も変わっていくから
生き方を予測しないといけない
所属する世界における本質をみるには、距離をとって眺め、
自分の世界に改めて出会うこと。
三谷
open specialty professionalism
- パラダイムの魔力
- タテ社会の人間関係 単一社会の理論
- ITと新社会デザインフォーラム
伊藤
"Web"サービスを作ろう
孫
@TaizoSon ロボットxベンチャーをやるので、創業メンバーを募集
玉川
5分間で自分について何か書いて!